home
北欧 
 
        
 

トムテ
TOMTEN
VICTOR RYDBERG, HARALD WIBERG
Copyright 1960

ヴィクトール・リードベリ作 ハラルド・ウィーベリ絵 やまのうちきよこ訳
中の絵など 偕成社
1979  3・4歳から
 
「しんしんと ひえる まふゆの よぞらに、ほしが つめたく またたいている。」
森に囲まれた農場、目を覚ましているのは、トムテただ一人。彼は、数え切れないほどの長い年月、この農場の夜番をしてきた。
でも、「わしには まだ、どうも よく わからん。」・・・
雪が降り積もった冬の夜。動物たちも、夫婦も、子どもたちも、みな眠っています。その中で、トムテは一人、思うのです。人は、すべてのものは、どこからきて、どこにゆくのか、みなもとはどこなのかと・・・。
素朴なのに、静謐で美しくて、命や宇宙の不思議、その広くて深くてゆったりとした静かな時の流れを感じます。クリスマスにも似合いそう、と思いました。
もともとの文章は「詩」なのだそうですが、翻訳もとても読みやすいです。絵も、本格派の中にやさしさがあって、美しい。すてきな絵本。
2008年、ひさびさの重版・復刊。うれしい。
 
*この絵本の解説によると、トムテは、スウェーデンの農家などに住んでいる小人。何百年と生きて、その家の人々の幸せを守ってくれるのだそうです。ノルウェーやデンマークではニッセと呼ばれているそうです。
テキストは、スウェーデンの詩人リードべリさんが1882年に発表した詩「トムテ」。その詩に、のちの画家ウィーベリさんが絵を添えて、1960年に絵本として出版されました。ウィーベリさんもスウェーデン生まれ。1976年にはエルサ・ベスコフ賞を受賞されています。
amazon