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トミー・ウンゲラー(アンゲラー) Tomi Ungerer
 
1931年、フランス、アルザスのストラスブール生まれ。父親は、天文時計を作る、歴史家で発明家で画家でもありました。が、彼が3歳のとき、逝去。一家は工場をたたんで、コルマールの祖母の家に移りました。彼が8歳のとき、第二次世界大戦がはじまります。彼の町もドイツ軍の占領下におかれました。それから後、8~9年ほど、国を超えて仕事をみつけたり学びたいことを学んだりしながら長い旅をしました。が、アフリカで重病となったことで、長い放浪に終止符を打つことになり、1957年、ニューヨークへ。その時もまだ、肋膜炎とリューマチでひどい状態だったそうですが、同年、ハーパース社から出版された彼の最初の子供の本「メロップス、空をとぶ」はニューヨーク・ヘラルド・トリビューン紙の春の児童図書祭の名誉賞を受賞。「クリクター」(1958年)もヘラルド・トリビューン紙の春の児童図書祭の正賞を受賞。(「月の男」(1967年)も同賞を受賞しています。)「すてきな三人ぐみ」(1962年)はニューヨーク・タイムズの「十冊の最優秀イラストレーテッド・ブックス」に選ばれるなど仕事は順調に推移。雑誌のイラスト、広告、ポスターなども多数手掛けていきました。1998年には、国際アンデルセン賞画家賞を賞受。
「絵本図書館-世界の絵本作家たち-」(光吉夏弥著 ブック・グローブ社)、下記絵本より
 
サイト 
Tomi Ungerer 


icon icon  画像)7netさま
 
へびのクリクター
CRICTER
トミー・ウンゲラー著 中野完二訳 文化出版局 
洋書の中のイラスト 
 
昔、フランスの小さな町に、ルイーズ・ボドという名前のご婦人が暮らしていました。
ボドさんのひとり息子は、ブラジルで爬虫類の研究中。その息子さんから届いた誕生日のお祝いは・・・なんと、へび!
ボドさんは、へびにクリクターと名前を付けて子供のようにかわいがり、クリクターはどんどん強く大きくなりました。・・・
 
本物のヘビは苦手なんだけど、読んでると、絵本の中のクリクターが、どんどん愛らしくみえてきます。
おまけにクリクターはとっても勇敢。ボドさんを助けて大活躍します。
 
イラストは、線画にあわいレッドとグリーン。かわいくておしゃれで、ユーモアもあるんです。
 
中のイラストなど、紹介していらっしゃいます。
アマゾンさん(洋書)  
えほんやるすばんちゅうさん(洋書の古本) 
えほんやするばんちゅうさん(和書の古本)  
>>アマゾンさんの「へびのクリクター」
 
icon icon  画像7netさま
 
エミールくんがんばる
EMILLE
トミー・ウンゲラー著 今江祥智訳 文化出版局
 
サモファ船長が海の底を散歩していて遭遇した危機を、助けたのはタコのエミール。
命を助けられた船長さんは、エミールに、うちでいっしょにくらしてみない?とご招待。
 
エミールは、その手の数を活用し、すばらしい音楽をみんなにきかせたり、海辺で人を助けたり、警察船のおともをして大活躍!
 
クリクターに負けず劣らず、すてきなおおだこエミール。
絵は、クリクターと同じく、線画に、こちらはグリーンと赤っぽい茶色の濃淡です。はげきれのよい翻訳の魅力もあって、粋な雰囲気がします。
わたしはラストもお気に入り。そう、会いたかったら、自分から会いに行けばいいんだよね!
 
中のイラストなども紹介していらっしゃいます。
えほんやるすばんちゅうさん(洋書の古本)  
>>アマゾンさんの「エミールんくんがんばる」
 画像)紀伊國屋書店さま
 
コウモリのルーファスくん
Rufus, die farbige Fledermaus by Tomi Ungere 
 ©1980 by Diogenes Verlag AG Zurich

トミ・ウンゲラー作 いまえよしとも訳  BL出版 2011年5月
 
「ルーファスは コウモリ。」
 
外が明るいうちは、洞穴の中で、寝ているばかり。夜になると、外に飛び出しごちそう探し。
そんなある夜、ルーファスは、野外映画会のカラー映画をみたのです。ルーファスは、はじめてきれいな色を見て、昼間の色を見れたらと、次の日の朝、一生懸命おきていました。そして、そのうつくしさに、みとれてしまったのです。
反対に、自分の色にうんざり。はらっぱに置き忘れられていた絵具で、自分に、きれいな色をぬったのです。
・・・
 
夜の暗い青や黒と、たくさんの明るいきれいな色たちとの対比とハーモニーが、とても美しくて楽しい絵本だと思います。
それに、初めて登場するシーンのタータロ先生とか、ちょっと工夫のあるおしゃれな描き方がしてあったり(チョウチョウのネクタイもなかなかすてき)、ルーファスくんの傷を治してあげるお薬とかもすごくおしゃれだったり。
いろいろと描きこむのではなく、シンプルに、でも、構図の取り方など工夫されていて、色が映えます。
ウンゲラーさんの絵本で、今まで見た中では、カラフルな色の使い方の美しさと映えぐあいは、抜きん出ている気がします。
 
ストーリーも、すてき。
きれいに変身したけれど、そのために、ルーファスくんは危うく死にそうになります。でも、そのおかげで、すてきな先生(チョウコレクターとして有名なタータロ先生)と出会って、お友達になります。
エミールといい、クリクターといい、ウンゲラーさんの描く、人間と「ちょっとかわったお友だち」の絵本は、どれもすてきです。イラストはもちろん、それぞれの個性、生きる道を大切にしながら、ずっと仲良し・・・大好きです。
 
漢字もありますが、すべて振り仮名あり。
 
中ページのなども紹介していらっしゃいます。
絵本ナビさん 
えほんやるすばんちゅうさま(洋書の古本)    
>>アマゾンさんの「コウモリのルーファスくん」
icon icon 画像7netさま
 
すてきな三にんぐみ 
THE THREE ROBBERS  ©1962
トミー・ウンゲラー作 今江祥智訳 偕成社 1969年 
5・6歳から
 
「あらわれでたのは、くろマントに、くろぼうしの さんにんぐみ。それは それは こわーい、どろぼうさまの おでかけだ」
 
コショウ・ふきつけで馬車を止め、おので車輪を壊してラッパでおどし、宝物をぶんどる。
そんなある日、馬車の中にいたのは、みなしごのティファニーちゃん。ティファニーちゃんは、いじわるなおばさんより、このおじさんたちのほうがおもしろそうと喜んだ!・・・
 
暗めの色ですすんでいく絵本。こわそーなのにおもしろい!
どろぼうたちがティファニーちゃんを大事そうに抱えているところも、とってもやさしいし、リズムよく進んでいく翻訳もおもしろいです。
 
結局どろぼうたちは、いつまでも人々から忘れられることのない、本物の、本当にすてきな3人組になりますよ。
 
中ページなども紹介していらっしゃいます。
絵本ナビさん

>>アマゾンさんの「すてきな三にんぐみ」
icon icon 画像7netさま
 
ゼラルダと人喰い鬼
ZERALDA’S OGRE  ©1967
トミー・ウンゲラー作 たむらりゅういち・あそうくみ訳 評論社 1978年
 
「昔むかし、あるところに、ひとりぼっちの 人喰い鬼がいました。」
 
鋭い歯に、ごわごわのひげ。残酷で大ぐらいで朝食に子どもをたべるのが何よりもだいすき。
町の人たちは鬼対策のために、子どもを地下にかくして守りました。けど、町のずっとはずれの森に暮らすお百姓さんは、人喰い鬼のことなんか知りませんでした。ですから、病気になって動けなくなったとき、お料理上手の一人娘を、ひとりで町へと出かけさせてしまったのです。子どもをずっと食べていなかった人喰い鬼は、もちろんその娘を狙います。が・・・
 
こわーい人喰い鬼。だけど、やさしくかしこいゼラルダが作ってくれたお料理のおいしさに、鬼は、今まで食べていたもののことを、すっかり忘れてしまうのです。こんな上手いものがあったのか!
 
うーん、も、もしかして、男性を手なずけるには、おいしいお料理(いわゆる胃袋をつかめ)ってことか・・・?ま、とにもかくにもおしまいは、めでたしめでたし。のはずなんだけど、ラストのイラストには、ちょっぴりドキンとさせられるスパイスつき、ですね。
 
中ページなども紹介していらっしゃいます。
フランスのアマゾンさん 
 
>>アマゾンさんの「ゼラルダと人喰い鬼」
icon icon  画像7netさま
 
ぼうし 改訂版
THE HAT   ©1970
トミー・ウンゲラー作 たむらりゅういち・あそうくみ訳 評論社 2006年3月
 
ぼうしは、お金持ちの頭の上で暮らしていた。けれどある日、風が吹いてふきとばされて、着陸したところは、一文無しの退役軍人、ベニト・バドグリオの頭の上。
そしてこの帽子、そんじょそこらの帽子とは、ひとあじどころかまるっきり違ってた。生きてるみたいに動けて飛べて、ベニトと一緒に人助け。
 
あー、こんな帽子、わたしもほしい!と心底思ってしまいました。かぶって歩くには、シルクハットはやっぱりまずいかもだけど・・・。
 
貧しく、片足もなくしていたベニトを幸せにしたあと、ぼうしはまた、旅に出ます。次は誰の頭の上に着陸するのかしら・・・?
 
2006年3月、改訂版で復刊されました。
 
中ページなども紹介していらっしゃいます。
絵本ナビさん 
キュリオブックスさん(洋書の古本) 

>>アマゾンさんの「ぼうし」  
月おとこ
MOON MAN  ©1967
トミー・ウンゲラー作 たむらりゅういち・あそうくみ訳 評論社 1978年
 
「よくはれて、星のふるような夜には、お月さまにのんびりとすわりこんでいる月おとこのすがたが、よくみえます。」
 
月おとこは、毎晩、地球の人たちが楽しそうにおどっているのを見ていました。うらやましいな、仲間になりたいなあ。そこである夜、流れ星のしっぽにつかまって地球に到着。でもね、みんなびっくり仰天の大さわぎ。早速月おとこは、牢屋につながれてしまいます。・・・
 
青白い月の光みたいに、青白いからだの月おとこ。
夜の暗闇を背景にしながら、ウンゲラーさん独特の、ユーモアとキュートさをもったイラストを、存分に楽しめます。
 
おしまいに、にたっと笑ってる月おとこをみると、こちらも思わず、にこっとしちゃいます。
よかったね、月おとこ!
 
中ページなども紹介していらっしゃいます。
リネンバードさん  
フランスのアマゾン 
>>アマゾンさんの「月おとこ」
icon icon  画像7netさま
 
オットー 戦火をくぐったテディベア
OTTO   ©1999
トミー・ウンゲラー作 鏡哲生訳 評論社 2004年12月
 
「骨董屋のショーウィンドウにかざられていたときは、つくづく感じたものです。ぼくもずいぶん年をとったもんだ・・・と。」
 
これは、あるテディ・ベアのお話です。
彼は、ドイツの小さな工場で、職人さんの手によって生まれました。そして、デビットという男の子の誕生日プレゼントとなり、オットーと名づけられます。でも、ユダヤ人であったデビットは、強制収容所へと連れて行かれてしまい、オットーは、親友のオスカーへと手渡されたのです。
そして・・・
 
楽しいはずの子供時代。でも、過ごした時代が不気味な影をおとしています(ウンゲラーさんが実際に経験された時代と重なりますね・・・)。戦場で、死んだり、銃弾に倒れて血を流す兵士達も、描かれています。
 
ベアの目を通して、たんたんと、まっすぐに描かれる戦争、暗い時代。
だけど、簡潔に、リズムよく進むお話にひきこまれ、おしまいまで気持ちがそれることがありません。そして、暗い時代を生き抜いて訪れるラストには、自然と、にっこりできるような心持ちを、残してくれます。
 
漢字にはふりがなあります
 
中のイラストなども紹介していらっしゃいます。
フランスのアマゾンさん 

>>アマゾンさんの「オットー」


icon icon  7net
 
ぺちゃんこスタンレー
FLAT STANLEY   ©1964
ジェブ・ブラウン文 トミー・ウンゲラー絵 さくまゆみこ訳 あすなろ書房 1998年
 
「ここは、アメリカのニューヨーク。マンションに住んでいるラムチョップさんの家では、朝ごはんの用意ができたところです。」
 
さて、子どもたちを起こしてきましょう、ママがそういったときです。聞こえてきたのは、弟アーサーの叫ぶ声。「ぶったまげたことになっているよー!」
そう、なんと、お兄さんのスタンレーは、寝ている間に大きな板につぶされて、パンケーキみたいにぺちゃんこになっていたのです。・・・
 
くるくる丸められて運ばれたり、郵便扱いで遠くまでお出かけしたり、たこになって空を飛んだりと、ぺちゃんこになったスタンレーの毎日はかなり刺激的?!
 
ウンゲラーさんの挿絵が、ちょっとかわった主人公のおはなしにぴったりで、ユーモラスなおはなしの魅力を、ぐーんと盛り立てます。
絵本ではなく、よみもの、おはなしの本です。
 
A5版 80p 小学校低学年から
>>アマゾンさんの「ぺちゃんこスタンレー」