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チェコとスロバキア
 
イジー・トルンカ(トゥルンカ) Jiri Trnka
1912~1969

1912年2月、チェコ生まれ。少年期、チェコスロヴァキア現代人形劇の創始者のひとりであるヨゼフ・スクパに学ぶ。プラハ美術工芸学校を卒業。
人形劇、アニメーション、本の挿絵などの分野で活躍。アニメーションで、1946年カンヌ映画祭トリック映画最優秀賞など、数々の賞を受賞。児童書の分野でも、1968年度国際アンデルセン賞画家賞を受賞。1963年には、国民芸術家の称号を贈られました。
(「チェコ絵本とアニメーションの世界」「チェコアニメの巨匠たち」「おじいさんのおくりもの」「チェコへの扉」より)
 
関連サイト
ジェネオンNAA   
レンコーポレーション
Radio Praha : Jiri Trnka



 
ほたるの子ミオ
LEUCHTKAFEECHEN
トゥルンカ絵 ボリガー作 矢川澄子訳 メルヘン社
洋書の古本の中ページなど チェドックブックストアさん  
 
「おひさまは、しずみました。よるが、やってきました。」
 
夜になると、ミオは、ようやく目を覚まします。ミオは、ほたるの子どもです。
遊んだり、お手伝いをしたり、飛び方の練習をしたり。今度のヨハネスさまのおまつりには、ミオも、はじめてお父さんと一緒に外を飛ぶのです。
その日を待ちながら、ミオは冬眠につきました。 ・・・ 
 
この作品は、プロテスタントの牧師ヤン・カラフィアートが書いた「ほたるっこ(
Broucci)」という作品を、ボリガーさんが短く再話した文章に、トルンカさんが挿絵をつけた絵本です。(国際子ども図書館「チェコへの扉」より)
ミオの成長が描かれています。
 
青が印象的な、とても魅力的なイラスト。美しいです。


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こえにだしてよみましょう
フランチシェク・フルビーン文 イジー・トゥルンカ絵 中の絵など プチグラパブリッシング
 
子どもたちの身近なことを題材にした小さな詩が、45編ほど収められています。
そのひとつひとつに、トルンカさんの、愛らしく、美しい、輝くようなすばらしい絵が添えられている、詩画集のような趣の絵本です。

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おとぎばなしをしましょう
Rikejte si pohadky
text(c)1943 illustrations(c)1946 First published in 1953 by Albatros
Japanese edeition published in 2004 

フランチシェク・フルビーン文 イジー・トゥルンカ絵 きむらゆうこ訳
中の絵など プチグラパブリッシング 
 
おかしのおうちとか、きかんぼのこやぎたちとか、よく知られている昔話をモチーフに、フルビーンさんが、ほんのりとやさしくユーモアのあるちいさなちいさなお話・詩を作っていらっしゃいます。それに、トルンカさんの絵が添えられて、絵本になっています。
 
元になっている昔話をしっていると、そのもとのおはなしとの違いとそのほんのりとしたおかしみを、楽しめると思います。
詩情とユーモアのある、ほんのりと楽しくやさしい、味わいのある絵本だと思います。

 
フランチシェク・フルビーンFrantisek Hrubin(1910-1971)さんは、詩人、翻訳家、劇作家。チェコにおける現代児童詩の開拓者ともいわれています。
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花むすめのうた
POHADKA O KVETUSCE A JEJI ZAHRADCE  Copyright1964
フランチシェク・フルビーン作 イジー・トゥルンカ絵 ちのえいいち訳 ほるぷ出版
古本の中ページなど えほんやるすばんちゅうさん 洋書古本の中ページなど チェドックさん 
 
仲良く暮らしていたおじいさんとおばあさんは、ある時、二人一緒に、目覚めることのない眠りにつきました。
 
春がきて、その二人の庭の花から生まれたのが、やさしくかわいい花むすめ。
花むすめは小バトと一緒に、楽しく暮らしました。
けれど、7年たった冬、冬婆がやってきて、花むすめをひどいめにあわせ始めたのです。・・・
 
文章は、詩のよう。イラストは、愛らしく美しいです。
 
冬婆は、なんてひどいことをするのでしょう。だけど、森の仲間や元気な子どもたちが、花むすめを助けてくれるのです。

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ふしぎな庭
ZAHRADA       Copyright 1962
イジー・トゥルンカ作 いでひろこ訳 ほるぷ出版
6歳から
古本の中ページなど えほんやるすばんちゅうさん 洋書の中ページなど チェドックさん 
 
五人の男の子たちが、学校へ行くとちゅうでした。「あれ!おかしなへいがあるよ」
そこには、高い石の塀があって、すっかりさびついた、鉄の門がありました。
中へ入ってみたいなあ。
5人の中のひとりが、小さな小さな指で、ちょっと押すと、とびらはギギーっとゆっくりと開いたのです。
そこには、庭があって、石でできた小人の像と、憎まれ口ばかりたたく、ネコじいがいました。・・・
 
庭と、男の子たちと、五匹のぞう、ものしりのくじら・・・。
いろいろな楽しいできごとが、男の子たちのまわりで、そのふしぎな庭の中で、おこります。
 
お話も絵も、とても幻想的で、ノスタルジックな雰囲気もあって、かわいくて、ひきこまれるように美しいです。
復刊、してほしい・・・。

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世界の民話シリーズ ボヘミアの民話
イジー・ホラック編 イジー・トゥルンカ絵 乾侑美子訳 
Copyright 1976 by Artia
illustrarions copyright 1976 by Jiri Trnka's heirs c/o DILIA,Prague

1976年 佑学社
古本の中ページなど えほんやるすばんちゅうさん 
 
民話集です。
トルンカさんの挿絵も入っています。大きく1ページのフルカラーのものと、小さめのモノクロのと、両方あります。
お話は29。「旗ざお、ふとっちょ、大目玉」「十二人の兄弟」「利口な娘」からはじまって、おしまいは「幽霊の隠した宝」まで。お話も、おもしろいですよ。
大判で、厚みもあります。
 
漢字、ほとんど普通に使用されていて、ふりがなも、ほとんどないです。
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おはなし画集シリーズ 夢見るイルジー
ヘレナ・フヴォイコヴァー文 イジー・トゥルンカ絵 小林陽子訳 
Jiri Trnka to Children
Copyright 1977 by Artia,Praha
illustrarions copyright 1969 by Jiri Trnka's heirs

佑学社
古本の
中ページなど チェドックブックストアさん 
 
「ある町に小さな兄と弟が住んでいました。」
 
兄のイルジー、彼がこの本の主人公です。人形を彫ったり、絵を描いたり、お話が好き。
そして、少し、夢見がちと思われるくらい、創造力が豊かな男の子でした。
地理の授業中も、その町にまつわるお話が頭・こころを占領してしまい、現実の授業からこころは離れて、想像とお話の世界に入り込んでしまうのです。
 
でも、すばらしい先生と出会って、学校の勉強にもちゃんと身が入るようになって、学校の成績もよくなっていくのですよ。
 
トルンカさんって、こんな男の子だったのかも、と思わせるようなストーリーになっています。
そして、この本は、「トゥルンカがのこしていった絵の一枚一枚を集めて、ひとつのストーリーに編んだもの」だそうです。ですから、トルンカさんが、いろいろな本のために描いたイラストが、ちりばめられています。グリム童話の挿絵や、ほたるの子ミオとか、花むすめのうたとか、いろいろ。
 
トルンカさんの作品(絵本や童話)、日本でも、もっと出版されるといいのに・・・とため息・・・。

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お菓子の小屋
ハナ・ドスコチロヴァー文 イジー・トゥルンカ絵 金山美莎子訳 
HANSEL AND GRETEL
Copyright 1982 by Artia,Praha
佑学社 1983年
洋書の古本の
中ページなど チェドックブックストアさん 
 
「むかし、みわたすかぎり、森につつまれた山がありました。」
 
若者のヤンと娘のマリエが出会って、森じゅうの一番美しい場所に小屋を作り、やがて、二人に子どもが生まれます。姉のマドレンカと弟のヤネックです。
マドレンカはすくすくと育ったのですが、ヤネックは、悪い子になっていってしまって・・・。
 
ストーリーは、わたしが知っているグリム童話のヘンゼルとグレーテルとはちょっと違うけれど、お菓子の小屋が出てきたり、道に迷わないよう小石を使ったり、子どもを食べようとするおばあさんがでてきたり、と同じようなところもあります。
でも、全体的に、もっと美しいお話し。魔法の森の美しい魔法が描かれていたり、幻想的な描写があったり・・・。イラストも、もちろん、とても美しいです・・・。

紙もしっかりしたもので、絵の印刷もきれいで、魅惑的なトルンカさんのイラストの、とても美しいお話絵本。佑学社さん、なくなってしまったの、本当に残念・・・。
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映像作品
ジェネオンさんから発売されている作品は、
NAAでちょっぴり動画も見ることができます。
ジェネオンのNAA
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イジィ・トルンカ作品集 Vol.1
 
チェコの四季(1947年83分) 
トルンカさんの初の長編人形アニメーション。
チェコの四季と伝統行事などが、お人形と音楽・歌で表現されています。
謝肉祭、春、聖プロコップの伝説、巡礼、聖名祝日、ベツレヘムの六つの章から成っています。
パペットアニメの中に、糸で操る人形劇のシーンが出てきたり、影を利用したり、上から見下ろしたシーンなど、トルンカさんらしい構図の工夫や演出が施されています。
人形たちが歌って踊る、パペットミュージカル。
 
おじいさんの砂糖大根(1945年11分) 
セルアニメの監督デビュー作。
 
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イジィ・トルンカ作品集 Vol.2
チェコの古代伝説(パペットアニメ) 動物たちと山賊(セルアニメ)
 
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イジィ・トルンカ作品集 Vol.3
 
バヤヤ(1950年78分)
貧しい家と家族(息子バヤヤとその父親)を捨てた母親が、バヤヤのもとに白馬となって現れ、彼を旅へと導きます。その行く先で出会った王とその娘たちは、ドラゴンに苦しめられていました。バヤヤは白馬とともに、ドラゴンを倒し、彼らを救うのですが・・・。
画面のトーンが赤茶っぽい感じ。影が強い印象。
 
金の魚(1951年15分)
ちょっとだけ動きがあるけど、ほぼ静止画の切り替えとナレーションでできています。
貧しい漁師のおじいさんが、海で金の魚を釣りますが、放してあげます。それを聞いたおばあさんが、金の魚にお礼をしてもらってこいと、おじいさんを海へと向かわせます。強欲なおばあさんと、その命令を断りきれないおじいさん。彼らの最後は・・・。
 
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イジィ・トルンカ作品集 Vol.4
 
皇帝の鶯(1948年73分)
はじまりは実写。ある男の子。お金持ちだけど、孤独なようです。病気なのかな?その子が見る夢のようなもの、その内容が、パペットアニメとして繰り広げられていきます。
それは、アンデルセンさんのナイチンゲールを原作としたもの。
はじまりの実写の中で出てきた女の子がお人形として登場していたり、男の子のお部屋の中にあった置物などがアニメーションのお人形になって登場したりしています。
豊かなイマジネーションによって作り出された世界。全編、ナレーションもセリフもなし。小鳥たちの歌声など、音楽で表現されています。
 
トルンカさんの作品を見ていると、人形の動きをアニメーションでよりなめらかに動かしたいというよりも、あるいはそれ以上に、彼にとって人形ははじめから生きていて、人形には人形の生があって、その人形の特性・息づかいを伝えることの方が、より大切というか、先にあったのではないかしら、と思うことがあります。
この作品を見ていても、小さな頃のトルンカさんご自身が、人形たちを見ながら、その生を感じていたのではないかしらと思ったりしました。
 
贈り物(1946年16分)
実写、脚本家が作品を書きあげ、売り込みに行こうとしています。鏡の中の自分と売り込み相手との、売り込む時の会話のシミュレーションをし始めました。その内容が、セルアニメで表現されていきます。そしてまた実写に戻ると・・・。ちょっと風変わりな作品。
 
neowing
イジィ・トルンカ作品集 Vol.5
 
真夏の夜の夢(1959年75分)
シェイクスピアの戯曲をパペットアニメーションにしたものです。
夏の夜の青が印象的な、とても美しい作品です。
特に衝撃だったのは、妖精の女王が登場するシーン。何度見ても、すごい・・・。
人形たちに感じる不思議ななまめかしさ、なまなましさも、印象に残りました。
 
おじいさんの物々交換(1954年9分)
ほぼ、静止画の切り替えとナレーションでできています。
お金持ちの商人を助けて金をたくさんもらったおじいさん。それを、帰り道で出会った人たちに言われるまま、次々と交換していきます。・・・
 
クテャーセクとクティルカ(1954年18分)
アニメではなく実写。ピエロに扮した大人と、男の子と女の子の指人形が共演しています。子供向け教育番組みたいな感じがしました。
フィルモグラフィー
おじいさんの砂糖大根
1945年10分
動物たちと山賊
1946年9分
バネ男とSS
1946年14分
贈り物
1946年16分
チェコの四季
1947年75分
皇帝の鶯
1948年73分
草原の唄
1949年21分
悪魔の水車小屋
1949年20分
コントラバス物語
1949年14分
バヤヤ
1950年81分
金の魚
1951年16分
楽しいサーカス
1951年12分
チェコの古代伝説
1952年90分
おじいさんの物々交換
1954年9分
二つの霜
1954年13分
クチャーセクとクチルカ
1954年19分
善良な兵士シュヴェイク1
1954年23分
善良な兵士シュヴェイク2
1954年22分
善良な兵士シュヴェイク3
1954年31分
フルヴィーネクのサーカス
1955年23分
ユネスコの話
1958年11分
真夏の夜の夢
1959年76分
情熱
1961年9分
電子頭脳おばあさん
1962年29分
天使ガブリエルと鵞鳥婦人
1964年29分

1965分19分

 
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短編作品集
 

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イジー・トルンカの世界Ⅰ「手」その他の短編
「善良な兵士シュヴェイク1~3」
ハシェクの風刺小説(「兵士シュヴェイクの冒険」挿絵ヨゼフ・ラダ、岩波書店)が原作のパペットアニメ。ロシアと闘っている戦時下での兵士シュヴェイクが主人公の風刺小説が原作です。なので、かわいい作品というわけではないけれど、シュヴェイクのお人形自体はかわいいです。
「手」
植木鉢を作り、お花をひとつ育てていた男のもとに、ある日突然「手」が現れ、「手」の像を作るよう命令します。
始まりから終わりまで目が離せませんでした。くぎづけ。パペットもよいし、彼の作品の中でも、すきも無駄もないとても完成度の高い作品だと思いました。実写の手の生々しさ。おぞましさ。欲望の塊。大きく黒い、権力の不条理と恐ろしさ。お人形の方が、ずっと人間らしく見える・・・。みごとな、トルンカさん最後の作品。
 
bk1
イジー・トルンカの世界Ⅱ「電子頭脳おばあさん」その他の短編
悪魔の水車小屋、二つの霜、電子頭脳おばあさん、天使ガブリエルと鵞鳥婦人
 
bk1
 
イジー・トルンカの世界Ⅲ「フルヴィーネクのサーカス」その他の短編
「バネ男とSS」(1949年14分)セルアニメ。「コントラバス物語」1949年14分パペットアニメ。「草原の歌」(49年21分)パペットアニメ。「楽しいサーカス」(51年12分)薄暗い、雰囲気のある色と質感の幻想的な切り絵アニメ。「フルヴィーネクのサーカス」(55年23分)パペットアニメ。サーカスが見たくて、やっとサーカスに行けることになったのに気絶してしまった男の子の夢の中で繰り広げられるサーカス。トルンカさんの人形劇の師・スクパさんが生んだ人形劇の人気キャラクター、フルヴィーネクと、その父スペイブルが登場しています。「情熱」(61年9分)パペットアニメ。より速くより速く。一人の男の速さへの欲求は加速するばかり。そして・・・。
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