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ガース・ウィリアムズ Garth Williams
 
1912~1996

アメリカ、ニューヨーク生まれ。幼少の頃、ニュージャージー州の農場で過ごす。
1918年カナダのオンタリオへ。1922年、ロンドンへ。1929年、ロンドンのウエストミンスター美術学校に入学。1931年王立美術学校デザイン科に学びます。1941年アメリカへ帰国。雑誌ニューヨーカーなどでフリーランスで働く。1941年「Stuart Liitle」に初めて挿絵を描き、この頃、マーガレット・ワイズ・ブラウンさんと出会い、子どもの本の仕事を本格的にスタート。
「ガース・ウィリアムズ絵本の世界」(ブックグローブ)より
 
ガース・ウィリアムズ絵本の世界展 2002


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うさぎのおうち
HOME FOR A BUNNY
マーガレット・ワイズ・ブラウン文 ガース・ウイリアムズ絵 松井るり子訳 ほるぷ出版
©1956,1961 renewed 1984,1989  2004年2月
洋書古本の中ページ フィネサブックスさん 
 
「はるはるはる」とこまどりがうたう
 
そうしてはじまるこの絵本は、春の日に、自分のおうちを探して見つけるこうさぎのお話です。
 
本を開いた瞬間から、こまどりの呼びかけと、その美しい絵に、いっきに、春の野原に引き込まれてしまいました。
文章も、うたうように、ここちよく、うさぎといっしょに絵本の中を、かけぬけていきます。
小さなコトバとくりかえしと、すばらしい絵とが、本当にぴったりで、おうちをみつけるまでの流れ(お話と画面の運び方)もすばらしくて、おしまいも、あたたかな安心感が、ふうわりと、包みこんでくれます。
 
いきいきとやさしくてあたたか、美しくてかわいいいです。
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おやすみなさいフランシス
BEDTIME FOR FRANCES  
ラッセル・ホーバン文 ガース・ウイリアムズ絵 まつおか きょうこ訳 福音館書店
©1960  
中ページなど  amazon   絵本ナビさん
 
もう眠る時間のフランシス。でも、なかなかねつけません。
自分で作った歌を歌って、でもやっぱりねむくなりません。部屋のすみに、虎がいるような気がします。こわくはないけど、確かめなくっちゃ。・・・
 
なかなか眠れない小さなフランシスのようすが、とてもかわいいです。いろいろしているうちに急にくたびれて、ぐっすりねむりにつくところも。
 
おやすみまえの、静かで、ちょっぴりほわんと戸惑うように過ぎていく時の感触。
絵は、線画にうすいうすいグリーン。とてもやさしくて、ひとつひとつの線もあたたかくて。
登場人物の表情やしぐさもすばらしいし、ベットや窓やガウン、ひとつひとつに心が行き届いている感じがします。
 
フランシスのシリーズ 他のフランシスの絵本のイラストはリリアン・ホーバンさんです。
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しろいうさぎとくろいうさぎ
THE RABBITS’ WEDDING
ガース・ウイリアムズ作 まつおかきょうこ訳 福音館書店 
読んであげる4歳から  
中ページなど  amazon  絵本ナビさん  
 
「しろいうさぎと、くろいうさぎ、ニひきのちいさなうさぎが、ひろい もりのなかに、すんでいました」
 
二匹は毎日、たいへん仲良く遊んでいました。
ところがある日、黒いうさぎは、とても悲しそうな顔をしました。白いうさぎがどうしたのと聞くと、「ちょっと考えてたんだ」。そして、黒いうさぎはしばらくするとまた、悲しそうな顔をするのです。・・・
 
色は、あわーいあわーい黄色や青が配色されていて、地味といっていいほどの色あいだと思うのですが、みるほどに、心のこもった表情や姿が美しいです。描写もすばらしいですが、それだけではなくて、いきいきとしていて、心や思いが伝わるような絵。二匹のうさぎの、すがたの想いの、なんてかわいらしいこと、うつくしいこと。読み終わると、思わずこころがにっこりしています。
小さなお子さんにも、いとおしさというものを、素直にやさしく、まっすぐに、伝えてくれると思います。
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まんげつのよるまでまちなさい
WAIT TILL THE MOON IS FULL
マーガレット・ワイズ・ブラウン文 ガース・ウイリアムズ絵 まつおかきょうこ訳 ペンギン社
©1948 3歳から 
中ページなど 
amazon(洋書)   キュリオブックスさん(洋書古本) 
えほんやるすばんちゅうさん(洋書古本)  
 
「つきのない よるでした。1ぴきの あらいぐまのぼうやが いました。」
 
ぼうやは、お母さんと一緒に、住み心地のよいおうちで暮らしています。
あるときぼうやは、お母さんに言いました。夜を、見たいと。けれどお母さんは、満月になるまで待ちなさいと、いうのです。何度も、おかあさんに、夜を見ていい?とか、夜のことをきいたりするぼうや。・・・
 
すてきな、ブラウンさんの文章。ぼうやにきかせてあげる歌の部分も、また、すばらしいです。その歌の部分には、ガースさんは、特にちょっぴり幻想的な雰囲気がするような、他のシーンとはタッチの違う絵を添えていらっしゃいます。
そして、満月をまっているあいだ、なんだか少しだけ、ぼうやが成長しているような感じも・・・。お母さんは、まるでその成長をまっているような・・・。
そして、やっと、満月の夜。
その夜の楽しさや美しさ、月の光が、最後のページに広がっています。
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さんびきのちいさいどうぶつ
THREE LITTLE ANIMALS
マーガレット・ワイズ・ブラウン文 ガース・ウィリアムズ絵 いぬいゆみこ訳 ペンギン社
©1956 1977
 
「さんびきの ちいさい どうぶつが、もりのおくの ちいさい どうぶつのいえに すんでいました。」
 
森の奥は、静かな温かい動物の世界。さんびきは、毎日たのしく暮らしていました。
そして丘の向こうには、人間の世界がありました。
人間の世界って、どんなところだろう。ある日、いっぴきが、きちんと洋服を着て人間の世界に出かけていきました。そして次の日、もういっぴきも。・・・
 
ふわふわの毛がわで覆われた三匹の動物は、まるで森の妖精のよう。風にふかれたら、飛んで消えてしまいそう。でも、さわるとほのかにあったかくて、やさしくて、やわらかそう。
 
やわらかな線画に、明るいグリーンとイエロー、ほのかなオレンジの配色。ちょっぴり切ない繊細な雰囲気があります。
 
友だちを見つけ出したくて、一番小さな動物が作った服や帽子は・・・、かわいそう。とても、つらそう。痛そう・・・。
そのぶん、お互いを見つけあったときのさんびきの喜びは、なによりのものです。
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こぐまくんのハーモニカ
J.B.'S HARMONICA
ジョン・セバスチャン文 ガース・ウイリアムズ絵 三木卓訳 本の中など リブリオ出版
©1993 
 
「ここは、くまのまちです。」
 
こぐまのジェームズくんのお父さんは、ハーモニカの演奏家です。今年も、新しいハーモニカが、お父さんのところに届きました。けれど、ひとつ違っていたのは、今年、お父さんは一本のハーモニカをジェームズくんにくれたのです。そして、こぐまくんは、みんなが感心するくらい、とっても上手にハーモニカを吹くようになるのです。が・・・
 
この本は、子どもの顔をしていますが、本当は、こころの成熟によってのみ、しっかりと体にしみこんでくるような輝きがあると思います。
ハーモニカの演奏家である著者ご自身が生きてきた中で、感じ、得てきたとても大切なことを、絵本にされたのではないかしら。ひとつの言葉でくくりきれることのない、聡明さ、驚き、輝きが、小さな物語りの中に、ぎゅっとつまっています。
一つ一つの線にも心が行き届いたモノクロのイラストも、暖かくて美しい。
読み返すたびに、新しいきらめきに驚いて、それからちょっと思います。誰もが持っている「きみだけのうた」。わたしはちゃんと歌えてる?歌えるように、なりたいな・・・。
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はるになったら
DO YOU KNOW WHAT I’LL DO?
シャーロット・ゾロトウ文 ガース・ウイリアムズ絵 おびかゆうこ訳 徳間書店
2003年4月
 
「あるひ、ちいさな おんなのこが、ちいさな おとうとに いいました。」
 
春になったら、お花をたくさん摘んできて、花束を作ってあげる。雪が降ったら、雪だるまを作ってあげる。・・・
 
歌うように、してあげたいことを語りかける、お姉さん。
表紙はフルカラーですが、本文は、線画に、あわーいオレンジと、あわーいグレーの濃淡の色使い。
 
漢字なし。
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ミスタードッグ ぼくはぼくだけのぼく
MISTER DOG The Dog Who Beloned Himself
マーガレット・ワイズ・ブラウン文 ガース・ウィリアムズ絵 木本栄訳 講談社
©1952 renewed1980 2005年12月 
 
「ある ところに、かわりものの いぬが いました。なまえは「クリスピンのクリスピン」。」
 
クリスピンであるぼくは、ぼくだけのもの。そう思っているから。
さて、お散歩に出かけたクリスピンのクリスピンは、小さなおとこの子に出会います。・・・
 
自立して生きること、そこへと、やさしく誘導してくれるような絵本かも。
なになにしなさい、とはひとつも描かれてはいないのだけれど、自立して生きることの誇りと豊かさが、絵本の中にあるように感じます。
読み終わった後、なにか強くてすてきな読みごこちが、心に残りました。
 
読んであげる3才 自分で小学校低学年
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橋の下のこどもたち
The Family Under The Bridge
ナタリー・サベッジ・カールソン作 ガース・ウイリアムズ絵 なかがわちひろ訳 フェリシモ出版
©1958 renewed1986  2002年5月
中ページなど フェリシモ 
 
「むかし、アルマンというなまえの、家のない、おじいさんがいました。」
 
アルマンじいさんは、パリに住んでいました。持ち物はみんな、ほろのはずれた乳母車の中。ねぐらをかえるのも簡単です。
そんなわけで、12月のある日、アルマンじいさんは、以前のねぐらの橋の下へと、お引越ししていました。
じいさんは、今日はなんだかいいことがありそうな気持ちで橋の下へと戻ってきたのですが、なんとそこには、ちっちゃな子供が三人と、おまけに犬までいたのです。・・・
 
「こじき」といわれるようになって、もう何十年のアルマンじいさん。そして、お父さんを亡くして住む家を失ってしまった子どもたちと、プライドは絶対捨てないそのお母さん。
彼らが、関わりあうことで変わっていく過程や、パリの町と人々が、いきいきと描かれています。
ガースさんの挿絵も、すてき。中川さんの翻訳も、みずみずしくて、なめらかで、やさしいです。
 
ついに、4人のしあわせのために行動を開始するアルマンじいさん。
そこからは、あたらしい風と、幸福へのたしかな歩みをはじめたこころの音が、聞こえてくるようです。
(絵本ではなく読み物です)
 
小学校1年生から大人まで ニューベリー・オナー賞受賞
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シャーロットのおくりもの
CHARLOTTE’S WEB
E.B.
ホワイト著 ガース・ウイリアムズ絵 さくまゆみこ訳 あすなろ書房
©1952 2001年2月 小学校中学年から  
 
ファーンは、8歳の女の子。
殺されそうになっている育ちそこないの子豚を、お父さんにお願いして殺さないでもらいます。そして、ウィルバーと名づけてお世話をします。
生まれて5週目、無事に大きくなったこぶたは、ザッカーマンさんのうちへ売られることになりました。
ファーンは毎日、ウィルバーのところへ行きました。だけどウィルバーは、ザッカーマンさんの納屋にすぐ飽きて、友だちがほしくてたまらなくなりました。そして、出会ったのです。彼の命の恩人ともなる、賢く、やさしく、強い心をもった、永遠の友・クモのシャーロットに。・・・
 
ガースさんのイラストにひかれて手にとったのですが、お話、すてきでした。
小さな田舎の農場を舞台にしたこの本からは、土や動物たちの、温度や、いのちのざわめきが伝わってきます。そして、シャーロットとウィルバーの、賢いこと、心の交流の深いこと。ふたりからみてみると、人間たちは、よほど獰猛で残酷で、おばかさんかもしれませんね・・・。
時折入っているガースさんのペン画のイラストも、あったかいです。
絵本ではなく、児童文学作品です。
わたしは、現在発売されているさくまゆみこさんの訳のものではなく、以前、法政大学出版局さんから発売されていた本を、読みました。楽しめました。
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