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フランソワーズ・セニョーボ Francoise Seignobosc
 
1897~1961
南フランスの町ロデーヴ生まれ。パリで絵やデザインの勉強をした後、1927年から35年までフランスの子どもの本の出版社に務めます。その後、奨学金を得て、アメリカ、イリノイ州の大学に留学。37年より、ニューヨークの出版社、スクリブナー社で仕事をはじめます。
「コレットちゃんはおかあさん」、「まりーちゃん」のシリーズなど、スクリブナー社から出版されていきました。
ニューヨークへラルドトリビューン紙賞、ニューヨークタイムズ紙年間絵本賞など受賞。
(参考図書 
MOE2006年3月号、Pooka2005年10月号、下記絵本)
 
ミネソタ大学の児童文学研究のコレクション、
Kerlan Collectionカーランコレクションの、フランソワーズさんのページ → Francoise Seignobosc Papers
偕成社 話題の新刊 フランソワーズのえほん



こねこのミヌー
MINOU
フランソワーズ作 きしだえりこ訳 中ページなど のら書店
©1962 2006年5月 
 
「パリに、ちいさな おんなのこが すんでいました。おんなのこの なまえは、ネネット。」
 
その子が飼っている白いこねこが、いなくなっちゃったんです。ネネットは、ミヌーを探して、あっちこっちを探します。
ミヌー、どこにいったの?
 
ぱらりと本を開いたときから、フランソワーズさんらしい絵本のよさが、じんわり丁寧に伝わってくるように感じました。
 
のびやかで素直な絵、とても自然。だけど、ほんの小さな描きわけで、画面から登場人物の気持ちがしっかりと伝わってきたり、かたちはシンプルだけど、丁寧に重ねられた色は複雑で、味わい深い美しい画面を作り出しています。
画面や本全体をとおしても、画面構成、文字のレイアウトや色使いなども含めて、読む人の心の中にリズムが生まれるような、彼女ならではの細やかな配慮とデザインがなされていると感じます。
繊細で、おもねることのないピュアな輝きがあって、伸びやかで、素朴で愛らしく、美しい。
 
この本の文章(翻訳)を読んでいても、フランソワーズさんの他の洋書の古本を読んだときに感じた伸びやかさや、彼女ならではの声をなぞることができるように感じられて、あ、これこれ!フランソワーズさん!って思いながら読むことができました。
 
こちらの絵本は、一生懸命大切なミヌーを探すお話なので、そんなネネットの気持ちも、かわいい絵の中から伝わってきて、切なく、引き込まれます。
 
フランソワーズさんの絵本、洋書から和書になった時に、表紙の絵もかわっていることも多いのですが、こちらは、記憶の限りですが、私がちらっと見たことのある洋書の表紙と同じような感じで、表紙までちゃんと、オリジナルの雰囲気を大切にして仕上げられていて、うれしかったです。
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まりーちゃんとおおあめ
The Big Rain   (c)1961
フランソワーズ作 きじまはじめ訳 福音館書店 
中ページなど amazon  
 
「あめです あめです いやな あめ。まりーちゃんは がっこうに いけません。」
 
と、思っていたら、雨は、ふって、ふって、とうとうあたり一面みずびたし。水はおうちにも入ってきました。
まりーちゃんは、おばあちゃんを2階にあげて、馬や牛や羊たちを、納屋から山へ逃がします。
そして、家族みんなで、おうちの2階で助けを待ちます ・・・
 
大雨がやってきて、まりーちゃんたちはとっても大変なことになりますが、救出されて、それから、雨がやんで、きらきらのおひさまの下で、大雨の後の町のお掃除を、学校のみんなと一緒にします。
 
こわくて暗い大雨。そのあとの、きらきらのおひさまの下の世界の明るさ、美しさがきわだちます。すがすがしい空気が伝わってくるようです。
 
長く出版社品切れ・絶版のような状態だった絵本です。何年か前に限定復刊されて、わたしはそのときに購入したのですが、2008年復刊されました。それも限定ではなく、今後も継続的に重版される、ちゃんとした復刊となりました。とってもうれしい。

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まりーちゃんのくりすます (岩波の子どもの本)
Noel for Jeanne-Marie     ©1953
フランソワーズ絵と文 与田準一訳 岩波書店
1975年  4・5歳から  洋書の古本の中の絵など キュリオブックスさん 
 
「ふゆです。 ゆきが ふりました。」
 
まりーちゃんは、白い羊のぱたぽんに、「くりすます」のことを教えます。
クリスマスってね、ちいさな「いえすさま」がお生まれになった日よ。それに、もしもぱたぽんがおりこうにしていたら、「さんたくろーす」がプレゼントを持ってくるわ、と。だんろのそばに木の靴をおいておくと、その中に、プレゼントをいっぱい入れておいてくれるの、と。
 
まりーちゃんは、プレゼントはなにかしら、と、とっても楽しそう。だけど、ひつじのぱたぽんは、わたしは靴を脱ぐことができないから、サンタクロースはわたしにはプレゼントをおいていかないわ、と、悲しそう・・・。
 
でも、まりーちゃんのやさしいこころづかいで、ぱたぽんにもすてきなすてきなクリスマスがやってきますよ。
ほんのりとあたたかく、ほんわりと、やさしい気持ちになります。 
 
ただ、ちょっとだけ・・・。岩波の子どもの本なので、オリジナルとは異なる本の大きさ(小さめ)、レイアウトなのは、やっぱり、ちょっと残念・・・。
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まりーちゃんとひつじ (岩波の子どもの本)
フランソワーズ文と絵 与田準一訳 岩波書店 4・5歳から
 
古本の中ページなど おひさま堂さん 
 
「まりーちゃんとひつじ」と、「まりーちゃんのはる」という作品が、ひとつの本に収められています。
 
「まりーちゃんとひつじ」では、まりーちゃんが、お友だちの白い羊のぱたぽんに、こひつじが生まれたらこんなものが買えるわね、と、お話していきます。
でも、ぱたぽんは、みどりの原っぱに住むから、そこにはひなぎくがきれいきれい、お日さまもいちんちきらきら。だから、お人形も風船もなんにもいらないの。と、答えます。
さて、ぱたぽんはいったい何匹、こひつじを生んだのでしょう?
 
「まりーちゃんのはる」では、まりーちゃんが、ひつじのぱたぽんと、白いアヒルのまでろんと、みどりの野原で遊んでいると、までろんが行方不明になってしまいます。
まりーちゃんたちは、までろんをさがしにでかけるのですが、なかなかみつからなくて。
でも、最後はまでろんもみつかるし、新しいおともだちも、みつかります。
 
ゆったりとした翻訳も特徴的ですね。
どちらも、とてもかわいいイラストです。
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まりーちゃんとおまつり
Jeanne Marie At The Fair      (c)1959   
フランソワーズ作 ないとうえりこ訳 徳間書店 洋書古本の中の絵 キュリオブックスさん 
2005年1月
 
「おはよう おはなさん、おはよう ことりさん」
まりーちゃんは はやおきをして まどをあけました。
 
今日は、おまつりの日。
だから、まりーちゃんは朝からおおはりきりです。自分で服を着て、朝ごはんを食べて、ベットもきちんと整えて、お父さんのスクーターでおでかけです。
 
でも、ぱたぽんは、お留守番。
だって、ひつじが広場に行くときは、売られにいくときだけですもの。・・・
 
ぱたぽんの小さな冒険?や、まりーちゃんたちのおまつりでの楽しそうな様子が描かれます。

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みみちゃんとヤギのビケット
BIQUETTE THE WHITE GOAT
フランソワーズ作 ないとうりえこ訳 徳間書店
c1953 2003年9月 3歳から
 
「みみちゃんは げんきが ありません。どうしたのでしょう。」
 
お医者さまのお薬でも、みみちゃんは元気になりません。
困り果てたお医者さまは、よいことを思いつきます。みみちゃんに、元気な若いやぎのおちちを飲ませることを! ・・・
 
手にした瞬間から、うれしくてたまりませんでした。
フランソワーズさんの、元気で、あいらしくて、やさしい絵本。
本を開いているだけで、とてもしあわせで安心したような、暖かい心持ちになりました。
ああ、いい絵本って、こういうものなんだなって、思いました。
 
もちろん、みみちゃんは、ビケットのおかげで元気になります。
ビケットもしあわせ、みみちゃんもしあわせ、です。

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ロバの子シュシュ
Chouchou
フランソワーズ作 ないとうりえこ訳 徳間書店 3歳から
 
山の農場で働いていたろばのこのシュシュは、ある日、カメラマンの若者に、町につれていかれます。
そして、いろんな人と一緒に写真をとって、シュシュは大人気に。
でも、ある日・・・
 
フランソワーズさんの絵は、かわいいだけでなくて、ほんの少しの描きわけで、どきどきするくらい登場人物たちの気持ちが伝わってきて、配色やクローズアップの仕方、ページ構成なども、なにげないようで、実はとっても効果的。
この本を読んだとき、そのことに改めて気がついて、もっとフランソワーズさんの絵本読みたいなって、また、思いました。

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たのしいABC
The Gay ABC
フランソワーズ作 なかがわちひろ訳 徳間書店 5歳から 
洋書の古本の中の絵 キュリオブックスさん 
 
「Aのつくものapple(アポー) appleは りんご ぼくは りんごうり みなさん かってね おいしいよ」
 
フランソワーズさんのかわいいABC絵本です

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ねずみのちょびちょびサーカスのスターになる
SMALL-TROT
フランソワーズ作 ないとうりえこ訳 徳間書店
c1952 2005年7月
 
「ちいさな すてきな おうちに、ちいさな ねずみのあかちゃんが うまれました。」
 
女の子の赤ちゃんで、名前はちょびちょびといいました。
ちょびちょびのおうちは、こだくさん。お父さんは死んでしまっていて、たくわえも少なく、お母さんは毎日忙しく働いていました。
ちょびちょびは、自分が働いて、お母さんをらくにしてあげたいと思っていました。
そんなある日、サーカスの団長さんにであったのです。 ・・・
 
シンプルだけど、小さな心によりそうような素朴さと、のびのびとしたかわいらしさ。
かわいくて愛らしく、洗練されてて、うつくしいです。
絵も、丁寧に印刷されていると思います。

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コレットちゃんはおかあさん
THE STORY OF COLETTE
フランソワーズ作 ないとうりえこ訳 徳間書店 
c1940 2005年7
 
「あるところに おんなのこが いました。なまえを コレットちゃんと いいました。」
 
コレットちゃんは、きれいな花が咲いている小さなおうちに住んでいました。
でも、一人で住んでいることが寂しくなってきたのです。
そして、動物たちのお母さんになろうと、決めました。
 
素直でピュアなストーリー。おしまいも、自然とにっこり。
 
色は、やわらかな雰囲気のグリーンとイエロー、レッドの濃淡。
フランソワーズさんの初期の絵本だそうです。後の作品へとつながっていくテイストを、みることができます。ページ構成もそうだし、羊さんなんて、ぱたぽんそっくり。

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古本で ・・・
 
フランソワーズさんの洋書古本、いくつか読むことができました。とてもとても、すてきでした。
 
JEANNE-MARIE COUNTS HER SHEEP
©1951  Charles Scribnere's Sons
 
「Jeanne-Maris sits under a tree. She says to her white sheep Patapon:"Patapon,some day you will have pne little lamb.Thesn we can sell the wool and we'll buy everything we want."」

 
和書では、「まりーちゃんとひつじ」に収められている、「まりーちゃんとひつじ」の絵本です。
岩波では、小さなサイズになっていますが、もとは、まりーちゃんとおおあめなどと、同じくらいの大きさです。ほっとやすらいで、安心するような、やさしい絵。とってもすてきです。
 
 
 
NOEL FOR JEANNE-MARIE Francoise
©1953  Charles Scribner's Sons
 
「It is winter time. The snow is falling. Jeanne-Marie says to her white sheep Patapon:"Noel will soon be here.I am so happy,so happy,Patapon"」

 
フランソワーズさんの絵本は、英文で読むと、その文章のすてきなことにも、ひかれます。
この絵本の文章も、歌うようで、ピュアで、明るくて、とてもすてきです。
 
 
 
The big rain Francoise
©1961  Charles Scribner's Sons
 
「It rains and rains and it rains. Jeanne-Marie cannnot go to school. It is too far from the farm.」

 
雨、雨、雨。まりーちゃんは学校へいけません。学校は農場から、とてもとても遠いのです。・・・
 
すばらしいです。かわいいだけでなく、美しいです。それに、見ていて、ぽっと安心します。
淡い中に、いくつも色が重なっているところも、とてもきれいに印刷されています。
数箇所だけ手書き文字になっているところも、効果的で、かわいいです。
雨雲に覆われて、家が水につかってしまう大変なシーン。そのあとの、美しい太陽がきらめき喜びがあふれるような明るいシーン。
どちらもが、とてもいきいきと、かわいく、美しく描かれています。
和書より、オリジナルの方が、大雨の危機感や暗雲などが、より伝わる感じがします。かわいいだけでなく、臨場感があります。和書は、色が淡め、薄めに出ているせいかも。(あ、でも、色は薄めだけど決して粗い印刷などではないし、和書の方もかわいいです。)
 
 
 
THE THINGS I LIKE
Francoise Seignobosc   
c1960  Scribner
 
「I like animals , animals with fur , animals with feathers , and those 」
 ・・・
 
わたしは、いろんな生き物ぜーんぶすき。
特にすきなのは、わたしのねこミネット。ノアのおじいちゃまも好き。洪水が来たとき、動物たちを、箱舟で救ってくれたの。 それから・・・ 人も好き。絵本も、ピクニックも、サーカスも、春も、イースターも、クリスマスも。
たくさん、好きなものをお話してくれます。
みているだけで、楽しい・うれしい・やさしい気持ちにしてくれます。ほんと、いい絵本って思います。
一番最後のページもすてき。「あなたは、何が好き?」
 
(この作品は、偕成社さんから2005年に和書が発売されていますが、あちこち、文章が変更されていたするなどしていて、オリジナルを読んだ時の味わいとは、だいぶ違った感じになっているように、個人的には感じてしまいました・・・)
 


 
Omnibusから復刊された絵本について・・・
 
Sprng Time for Jeanne-Marie」以外の、20032004年くらいにOmnibusからの復刊本を見ました。
見たものについて、印刷状態、よくないと思います。
複雑な色の重なりや濃淡が、べたっと一色になってしまっていたり、色が濃いというか、色味そのものも、例えばイエローが黄緑色に見えたりとか、Count her sheepでは、イラストそのもののかたちなどが、ぶれたようになってしまっているところも二箇所見受けられました。紺色の夜空が、べたっと真っ黒につぶれていたりとか・・・。くすん・・・。すてきなフランソワーズさんの作品が、こんなふうになってしまうなんて・・・。
 
お買い求めの際はそのことをご存知の上で、ご購入されたほうが・・・。わたしは、相当ショックだったので・・・。
ただ、おかげで、フランソワーズさんの、決してただかわいいだけでない、丁寧で奥深い色使いにも改めて気付かされましたし、文章やページ構成は変っていないので、フランソワーズさんの文章が、とてもとてもすてきなことも分かります。
和書で発売されていない、「
What Time Is It , Jeanne-Marie(1963年)と、「Jeanne Marie in Gay Paris」(1956年)も刊行されています。
まりーちゃん今何時?は、まりーちゃんの朝おきてから眠るまでの一日を、時間(時計の絵)と一緒に描いてある絵本です。
パリのまりーちゃんは、農場に、パリで小さなお花屋さんをしているローズおばさんから、急いでこっちにいらっしゃいとお手紙が届いて、じゃん・ぴえーるやぱたぽん、までろんにお別れしてパリへ。パリを楽しむまりーちゃんの様子が描かれている絵本です。