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リダ・フォシェ Lida Faucher
1899~1955
年 チェコ、プラハ生まれ。恵まれない子どもたちの教育にかかわり、それを通じてポール・フォシェ(フランスで、ペール・カストール・シリーズを作った人)と出会い、結婚。
フェードル・ロジャンコフスキー 
Feodor Rojankovsky 
1891~1970年 (当時)ロシアの、ミタワ(ミタバ)生まれ。(現在はラトビア共和国の、ラトビア語のイェルガヴァという名で呼ばれている町のことかと思います。)モスクワ美術学校で学んでいたところ、第一次世界大戦がおこり、召集。革命にも動員されました。その後、ポズナニ(ポーランド)に住み、オペラの舞台装置やファッション雑誌のアート・ディレクター、本の挿絵などを手掛けました。その後、ダンチヒ、ベルリン、そしてまたポーランドへ戻り、パリに。有名な広告代理店のデザイナーとなり、そこで作ったカタログが、アメリカの女性、エセル・エーブリルの目にとまり、アメリカの開拓者のものがたり「ダニエル・ブーン」の出版につながりました。(復刊されたものかな?フランス語版だったかな、見たことがあります。大型の本で、すばらしいイラストレーションがたっぷり入った、絵本みたいだけど、ストーリーも量のある本でした。)教育家ポール・フォーシュによる絵本シリーズ「ペール・カストール・アルバム」にも参加、大きな役割を果たしました。しかし、第二次世界大戦がはじまり、パリの侵攻により、南仏、スペイン、ポルトガルへと逃れ、ついに、ヨーロッパ各地からの避難民と共に、小さな貨物船でアメリカへ渡りました。アメリカでも、次々と本を出版。「Frog Went A-Courtin'(かえるのだんなのけっこんしき)」は1956年度のコルデコット賞を受賞しました。
「絵本図書館-世界の絵本作家たち-」(光吉夏弥著 ブック・グローブ社)、下記絵本より


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りすのパナシ
Panache  ©1934 
リダ・フォシェ文 フェードル・ロジャンコフスキー絵 いしいももこ訳 童話館出版
 
りすのキックとルケットは、いつも楽しく遊んでいました。けれどある日、ルケットが急に言い出しました。じき赤ん坊が生まれてきます。そのために、あたらしい巣を見つけなければならないと。
そして巣を作り幾日かたつと、ルケットの言ったとおり、四匹のこりすが生まれてきました。フォレ、ルタン、フラム、そして、一番いたずらぼうずがパナシです。
こりすたちは、生きていくために必要なことを、毎日学んでいきます。よいこと、そして、恐ろしいこと。・・・
 
自然の中の動植物の生態を、分かりやすく、それも、すてきな物語りとして届けてくれる、以前は福音館書店から「カストールおじさんの動物物語」シリーズとして出版されていた本です。(けれど、福音館書店のものとは、装丁やレイアウト、色調など、かなり違います。翻訳も新たに見直されています。)
 
桃子さんの翻訳、とにかくすばらしいです。読み物としてもいいくらい少し長いお話ですが、本当に見事といいたくなるくらいのすばらしい言葉とそのリズムは、大人の人にも、子どもたちに読んであげるのにも、おすすめしたくなります。
絵は、多分、オリジナルのイラストの再現性には、やや問題があるのではないかしら・・・と、色調などに違和感を感じるところはありますが、ロジャンコフスキーさんならではの、自然を丁寧に描いている感じは受け取ることができると思います。
やさしくてうれしいラストにも、にっこり。
情報など amazon
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かわせみのマルタン
MARTIN Pecheur ©1938
リダ・フォシェ文 フェードル・ロジャンコフスキー絵 いしいももこ訳 童話館出版
 
世界一自然のままで、一番美しい、わたしの川、わたしの小さな谷間。
ある日そこに、空よりも青く、絹よりもつややかな小さな鳥がやってきました。それは、かわせみ。かわせみのマルタン。
 
すばらしい自然の中で、マルタンがどのように漁をし、どのように巣を作り、ヒナを育て、そして、死んでいったか・・・。
「わたし」が目撃したすべてを、うつくしくやさしい文章と、誠実な絵で、描いていきます。
 
ももこさんの翻訳、すばらしいです。その、いきいきとしていること、なめらなこと。
こ難しい表現や言葉をひとつも使わずに、やわらかで、すこやかで、美しい文章を届けてくださいます。
 
りすのパナシのように、りすたちがお話ししたりしてストーリーが進んでいくのではなくて、マルタンたちを見守る「わたし」が語り、進行していくお話なので、パナシより大人っぽい読みごこちだと思います。
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くまのブウル
BOURRU L'OURS BRUN  ©1936
リダ・フォシェ文 フェードル・ロジャンコフスキー絵 いしいももこ訳 童話館出版
2004年7月
 
「ながい冬のあいだ、ねむっていた森が、目をさますところです。カッコウ、カッコウ!また春がきたよと、かっこうがなきはじめました。」
 
メス熊のプルッシュは、穴から出てきました。ふたりの子どもを育てるために、プルッシュは、先に生まれた2才の息子ペストンを呼びにいきました。ブウルとポルカは、まふゆ、穴の中で生まれた、プルッシュの子どもたちです。さあ、ペストンと一緒に、こぐまたちの教育の始まりです。
 
くまたちの様子が、いきいきと描かれています。どんどん、お話に引き込まれていきます。ももこさんの翻訳で読めることも、本当にありがたいと思いました。
 
教育が終わり、それぞれの道を歩き始めるとき。その、圧倒的な読後感、本当に「すごい すごい」と、声に出していってしまいました。
 
文章のよさ、翻訳のすばらしさ。オリジナルとは、イラストの色の出方がかなり違いますし、オリジナルとは本の大きさ・かたち・文字とイラストのレイアウトなども変わってしまっています。それは本当に本当に残念ですが、でも、やっぱり、文章もすばらしく、大人が読んでも、引き込まれる魅力がある本だと思います。
(ちなみに、「絵本のつくりかた2」という本の中で、この本の1947年出版のフランス語版をちょっとみることができます。)
 
漢字には、ふりがなあり
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かものプルッフ
PLOUF, LE CANARD SAUVAGE  ©1935
リダ・フォシェ文 フェードル・ロジャンコフスキー絵 いしいももこ訳編 童話館出版
2005年4月
 
「クワッ、クワッ、クワッ! 雌がものプルメっとは、さもかわいいというように、じぶんのたまごを見つめました。」
 
4月の明るい日の光をあびて、たまごはまるでみどりがかった真珠のよう。そして、明け方、八羽のこがもが生まれてきます。
 
自然の中で、こがもたちが、さまざまな体験をとおして、成長していく様子が描かれています。
ずっと続いていくかと思えるような家族一緒の生活が終わり、プルッフたちが旅立っていくラスト。その行方に心も一緒に連れて行ってくれるようで、はっとします。
かわいいりすのパナシも、ほんのちょこっとだけ登場してます。
 
漢字にはふり仮名あり
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フランス、古本・・・
 
BOURRU(くまのブウル)とPanache(リスのパナシ)、MARTIN Pecheur(かわせみのマルタン)の、フランスの古本を見ることができました。
フランス語は読めないのだけれど、すばらしさに、ため息が出ました。縦21×横23cmくらい。大きいホッチキスみたいなのでぱっちんと留められた、簡素なつくりですが、深く美しい絵はもちろん、絵と文章のレイアウト、画面構成に驚きました。
例えば、マルタンだと、画面を斜めに横切ってイラストが入っていて、その分けられた斜め上と下に文章が配置されていたりするのです。
どの本でも、どのページも、その一つ一つのイラストのカタチ、大きさにも意味があって、まさに、絵と文とが一つになって画面(ページや見開き)が構成されているのです。デザインされているのです。その、見事なこと・・・!!
ロジャンコフスキーさんは、画面(ページや見開き)全体をデザインしながら、これしかない!というイラストを描いていらしたのですね。すごい!!
上の日本語版では、イラストの色などの再現性だけでなく、そういった魅力(レイアウトの素晴らしさ、デザイン性)も消されているのは、しかたのないことかもしれないけれど、本当に本当に、あまりにも残念・・・。翻訳は夢のようにすばらしいのに・・・。
文章もイラストもデザインも、こんなに高品質な作品が、廉価版で提供されていたなんて・・・(ペール・カストール・アルバムは廉価版絵本シリーズだったそうなので)。今でも、こんな作品つくってる人、みたことないって思います・・・。
 
リスのパナシの洋書古本 中ページなども キュリオブックスさん